クマは時速40km/h
先日に起きたクマ害。特に近年は人間とクマの住処が交差するというか、温暖化や環境破壊での餌の取りあい、また自然と人間社会の境界線となる里山の荒廃とかいろいろな理由でこのクマの被害が特に大きくなっている傾向があるようです。
うまく人間とクマの共存というか棲み分けができれば良いんですが、その課題解決はまだまだ見つかりそうもありません。
で、こういう時に必ず話題になるのが「クマに遭遇したらどうするか?」ということ。
例えばキャンプやハイキング、アウトドア趣味で山間部に立ち入ることもあるわけですので、知っておいて損はありません。
- そもそも近づかない
- ゆっくり後退し距離を取る(走らない)
- 両腕で顔と頭をガードしつつうつぶせ
この3つはよく言われます。当然ながら下に行くほど危険な状態なわけですけれども。
ってか何だこのサムネイルのセンスは(自作です)。
ちなみに時速40km/hというのはクマの走る速度。人間では走って逃げるのは無理なので、そもそも遭遇しないように、遠くで見つけた場合でもできるだけ刺激しないように離れることが必要となるわけですね。
時速40km/hってどんなもんよ?
バイクや車をお持ちであれば時速40km/hってどんなものかは容易に想像できますよね。
運転する側からすれば遅く感じますが、歩行者目線でいうと結構速いです。
狭い道で「あの車、スピード出してるなー」ってのはだいたいこれくらいの速度くらいなんでしょうか。
では、鉄道ではどれくらいでしょうか?
ペパるネットが記事制作に使っている自作データベースがありまして、そこから簡単に抜き出してみました。
時速40km/hの鉄道
元情報となる諸元の表記がけっこうバラバラなので「営業運転での最高時速」か「設計上の最高時速」かは分けておりませんが、おおよそイメージは掴めるのではないでしょうか。
と、並びを見てお気づきの方は勘が鋭い。そう、全部路面電車なんです。
というのも路面電車は最高時速が一律40km/hとなっています。
これは「軌道法」という法律で決められているからなんですね。超過すると速度違反となるようです。鉄道ファンではおなじみのトリビア。
ちなみに路面電車以外でも時速40km/hの鉄道もいくつかあります。
時速45km/hの鉄道
例えば江ノ電ですとか。
でもあれ?江ノ電って道路と並走するし路面電車じゃないの?に40km/h超えるの??と思ってしまいがちですが、
実は軌道法ではなく鉄道事業法になるので40km/h制限はないんですね。うーん、法律ってややこしい。
オマケ:ナローゲージで有名な四日市あすなろう鉄道も45km/h。
結論:クマを引き離すには軌道法の車両に乗ってはいけない
ということで。クマとの競争と考えれば「時速40km/h以上の乗り物に乗らないといけない」ということがよくわかります。
例えば、です。
あなたがぼんやりと道を歩いていたらクマと遭遇することがあるかもしれません。
不幸にも周囲には身を隠す場所や車といった手段はなにもありません。
ただ、目の前には駅が2つ。一つは古めかしい鉄道。もう一つは真新しい路面電車。
ゆっくり後退しつつ車両に乗り込めば逃げることができるかも……。さぁ、どちらを選びますか??
ってのが現実的な課題かどうかは別にしてですが。
イメージとしては新しい方が速いと思ってしまいがちですけれども、よく考えてください。
軌道法は時速40km/h制限だということを……
つまり正解は鉄道事業法で管理される鉄道を選べばよいわけですね。
一つ勉強になりました。……いや、なったのか?
あ、持久力とか、やたら速いクマの場合は…なんて雑念はスルーしてください。
と、むりやりな結論で〆たいと思います。
コメント