2020年2月。少しずつ寒さが緩むかと思いきやいきなり寒くなったり。
今年は暖冬傾向で雪が降らないという、異常気象とも言えるような気候でしたけれども、
ここにきてようやく冬らしい寒さと積雪がみられるようになってきました。
降らないほうが良いという人もいる反面、スキー場ですとか観光業にとってはまさに恵みの雪ではないでしょうか。
鉄道でも、雪を纏った姿は厳しい環境である中にも凛とした美しさ、それを支える鉄道マンの姿を見れる最高であり、そして人気のあるテーマの一つだと思っています。
なんと言っても銀世界に鉄道車両が映えるということもあり、再現の難しいシーンですが鉄道模型ジオラマでも「雪景色」は人気の情景です。
なお、実際の模型では簡単な表現としては脱脂綿、本格的なものはスノーパウダーやペーストというような雪に見立てた材料を使用します。
せっかくなので今回は寒さに乗じて?ペーパークラフトでもこの雪の情景を作ってみたいと思います。
もちろんできるだけ簡単に。
まずはこれ。いつもの情景シート
印刷してから車両を乗せると、それだけで「そこそこの感じ」になるという便利アイテムです。前に作ってみたら案外と良くって味をしめております。
今回作るのは除雪車が運行されるほどの豪雪……ではなく、雪化粧になるくらいの積雪量を想定しています。
まず考えるのが情景を白基調にしちゃうこと。
例えば線路や枕木を白にすることである程度の雪っぽさは出ますけれども、それだけではなかなか雰囲気が出ません。
上の画像とか。なんか違和感がありますよね。
ですのでこの上から雪、もっと言えば枯れ草なんかを載せていくことで自然な感じにしていきます。
使用しているのはIllustratorです。雪や枯れ草を描いて散布ブラシに設定します。
左側に並べているのが自作の枯れ草ブラシです。線を書くと草むらが出来上がります。その上に画像真ん中の白い雪ブラシで積雪を描いていきます。
ブラシは回転やサイズ、散布率をランダムにすることで自然っぽさが出ます。
ザッと描いた例。
基本的にレールは除雪されているはずなので雪は乗せないように描きます。
除雪編成用ならいっそ埋め尽くすのもありかもしれませんが。
印刷して情景にしてしまうと案外とアラが目立たなくなりますので、自由に描きましょう。
描いたら印刷へ。pass:2020
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続いて車両も改造します
せっかくの雪景色でも、車両が雪一つ付着していないと違和感が出てしまいます。
ですので今回はダウンロードした展開図に雪を付着させていきます。
※以下は基礎的なパソコン操作ができる方を対象とした記事になります。
パソコンの操作方法については割愛しております。
1,PDFを開いてスクリーンキャプチャ
まずは展開図を開きます。画面いっぱいに全体表示するようにしましょう。
そうしたらキーボードにある「print Screen」というキーを押します。もしかすると単独ではキーが無くって、「Fnキー」と一緒に押さないと駄目かも知れませんが。
もしくはWindows10の「Snipping Tool」を使うのも良いかもしれませんね。
どちらもWindowsの標準機能です。
2,ペイントツールに貼り付け
これもWindowsの標準ツールである「ペイント」を使います。
Print Screenでキャプチャした場合はペイントを開いて貼り付け。
Snipping Toolを使った場合は「ピクチャ」フォルダに画像が保存されているはずなので、それをペイントで開きます。
3,不要な部分を削除
ウィンドウの枠やタイトルなどの余分なものまでキャプチャされていますので、トリミング機能を使って展開図だけ切り取ります。
必要な範囲を選択してから「トリミング」を押します。
4,「ブラシ→色は白」で雪を描く
あとは思う存分に雪を描きましょう。
Windows7のペイントでしたら「ブラシ」を使うと雪が散ったように描くことが出来ます。いわゆるスプレーですね。
他のソフトを使う場合はもっと使いやすい描画ツールがあるかもしれません。
雪がどこに貼り付きやすいかをイメージしながら、塗るというより置く感じで描画していきましょう。
白だけでなく薄いグレーの雪を混ぜるとアクセントになっていい感じに。
こんなんでいいの?と思えますが、組み立てるといい感じになるのでこれで良いのです。
5,あとは印刷するだけ
A4用紙、余白最小で印刷します。
可能であればペーパークラフト紙、もしくはマット紙を使います。
完成!
ものすごく簡単な描画ですが、写真にするとアラ不思議。
そこには雪原を走る鉄道という情景が広がります。
今回は221系をモチーフにしてみましたが、ブルートレイン編成などはもっと雰囲気が出るかも。
あくまで一例として
パソコンを使って雪を描くというのは、あくまで一例であり、一つのやり方でしかありません。
紙という材質を生かして白い絵の具や修正液で出来上がりのペーパークラフトへ直接描くという方法もあります。
なんと言っても紙なので学校で使っているような水彩絵の具が使えます。ただしインクが滲むのでパシャパシャになるまで水で薄めないように。
もちろん鉄道模型用のスノーパウダーを使う方法もあるでしょうし。
もしかすると私が考えつかないような、もっといい方法もあるです。
まとめ:鉄道ジオラマは簡単で楽しいもの
鉄道ジオラマといえば難しい、高価だとイメージがありますが、実はそれらしく情景を作るだけでしたら簡単にできちゃうんですね。
その手法の一つがこのペーパークラフトなんだと思いますし、もしくは情景シートだけ使って車両だけは模型を使うという方法もあります。
ただどのような方法でもこういった情景作りは楽しいものです。箱庭的な、というか。
まずはこういった比較的簡単に作れる情景で楽しさを知ってもらって、もし物足りなくなればその時は本格的な鉄道模型ジオラマへステップアップしていくのもアリなんじゃないかなーと思ったりしています。
なんといってもお手軽に、すぐにできる紙情景。みなさんも是非試してみてくださいね。
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