車軸組み立て作業でデータ不正、基準超過……鉄道各社が社内調査進める

2024年9月。現在、鉄道業界では大きなニュースが報じられています。

それが検査データの不正、改ざんという問題。

 

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明るみになったキッカケは?

ことの発端は2024年7月にJR新山口駅構内で発生したJR貨物の列車脱線事故の調査でした。この事故をきっかけに、JR貨物が社内調査を実施したところ、輪軸組立作業における不正行為が明らかになりました。

輪軸組立作業における不正行為の発生について

 

調査を進めた結果としてその「不正であった」対象が非常に多い可能性があることも判明し、一時的にですがすべての列車の運行が停止される事態にもなりました。
ただし、脱線事故とデータ不正の因果関係については現在も運輸安全委員会が調査中で、明確な結論は出ていません。

そして鉄道各社とも、このニュースに関連して社内調査を進めた結果として不正が明るみになったというわけですね。

 

ちなみに車軸組立時の圧力基準値超過やデータ改ざんの不正に関して、以下のような問題点が考えられます。

安全性への影響

車輪を固定する非常に重要な部品です。

    • 車軸の破損リスク: 過剰な圧力は車軸に微細な傷を生じさせ、運行中に破損する可能性があります。
    • 車輪の脱落リスク: 逆に圧力が不足すると、車輪が車軸から外れるリスクが高まります。

走行中の脱落や折損はもちろん大事故に繋がります。

 

経済的影響

また再チェック、それまでの運行停止により大きな経済的損失も起こり得ます。

    • 点検・修理コスト: 不正が発覚した車両の再点検や修理に多額のコストがかかります。
    • 輸送力低下による損失: 特に貨物輸送では、車両の運行停止により輸送力が低下し、経済的損失が発生する可能性があります。

迅速に届ける必要がある農産物、あるいは宅配便などの貨物がストップするということは……考えるまでもないですよね。

 

各社の現状

国交省の指示により、各社ともチェックを行っています。

全国の鉄道で緊急点検、国交省が指示 JR貨物の不正受け

全国の鉄道で緊急点検、国交省が指示 JR貨物の不正受け:朝日新聞デジタル
JR貨物が列車の車軸に車輪をはめ込む作業で不正を行っていた問題を受け、国土交通省は13日、全国の鉄道や路面電車の事業者に対し、現在運用している全車両の緊急点検を指示したと発表した。今月30日までの報…

 

各社の車軸組立時の圧力に関する不正や基準値超過についてのプレスリリースやニュースをリストアップしました。

JR貨物(データ改ざんと基準超過)

輪軸組立作業における不正行為の発生について

JR東海(基準超過)

輪軸組立作業の点検について

JR西日本(上限値付近)

輪軸の緊急点検にかかる途中経過について

東京都交通局(データ改ざんと基準超過)

都営地下鉄など 車輪に車軸取り付ける作業でデータ改ざん判明

都営地下鉄など 車輪に車軸取り付ける作業でデータ改ざん判明 | NHK
【NHK】東京都は、都営地下鉄などの列車の車輪に車軸を取り付ける作業で、圧力のデータが改ざんされていたことを明らかにし、委託業者に…

東京メトロ(データ改ざんと基準超過)

鉄道車両の輪軸組立作業における点検結果について

 

西武鉄道(基準超過)

小田急電鉄と西武鉄道、車軸で圧力超過 車両は通常運行

小田急電鉄と西武鉄道、車軸で圧力超過 車両は通常運行 - 日本経済新聞
小田急電鉄と西武鉄道は18日、車輪と車軸からなる部品「輪軸」の組み立て工程で、圧入力値が日本産業規格(JIS)の基準値を超えていたことをそれぞれ明らかにした。小田急は全体の8%の339本、西武鉄道は基準値を下回っていたものも含めて現時点で8%にあたる約360本あった。両社とも点検の結果、安全性を確認できたとして通常通り運行している。輪軸は車輪と車軸を機械をつかって圧力を加えて組み立てる。小田急

 

小田急電鉄(基準超過)

小田急電鉄と西武鉄道、車軸で圧力超過 車両は通常運行

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC187GR0Y4A910C2000000/5日)

京王電鉄(基準超過)

京王電鉄における輪軸組立作業の点検について

 

これらの情報は、各社の公式ウェブサイトや主要メディアの報道に基づいています。現実の状況と異なる可能性があります。

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