コレクターにとっての”大災難”、それは家族の”噴火”
つい先日ですが。SNSで「ガンプラのコレクションを家族に売られた」という悲しみの文章が流れてきました。
そういえば昔に「鉄道模型を売ってから夫の様子がおかしい」という当時2ちゃんねるのコピペが流行しましたけれども、こういう話題って古今東西、ある意味で定期的に発生する現象なんでしょうね。
コレクションについての話がありましたけど、私は夫のコレクションを捨ててしまって後悔した立場でした。
鉄道模型でしたけど。
かなり古い模型がまさに大量(線路も敷いてて一部屋使っていた)という感じでした。
結婚2年目ぐらいから「こんなにあるんだから売り払ってよ」と夫に言い続けたのですが、毎回全然行動してくれずに言葉を濁す夫にキレてしまい、留守中に業者を呼んで引き取ってもらえるものは引き取ってもらいました。
帰ってきた夫は「売り払ったお金は好きにしていい」「今まで迷惑かけててごめん」と謝ってくれました。
残っていた模型も全部処分してくれたのですごく嬉しかったです。
でもその後夫は蔵書をはじめ自分のもの全てを捨て始めてしまいました。
会社で着るスーツとワイシャツや下着以外は服すらまともに持たなくなり、今では夫のものは全部含めても衣装ケース二つに納まるだけになってしまって…
あまりにも行きすぎていて心配になり色々なものを買っていいと言うのですが、夫は服などの消耗品以外絶対に買わなくなってしまい、かえって私が苦しくなってしまいました。
これだけ夫のものがないと夫がふらっといなくなってしまいそうですごく恐いのです。
こういう場合ってどうしたらいいんでしょう。
私もコレクター型の人間ですので、このコピペを見るたびに胸がキュッとなります。あ、不整脈ちゃうよ!
大事にしていたものの喪失感、そして大事だった家族(妻)からは「単なる物」扱いだったという裏切り感。そしてこうなる前に整理しておけばよかったという後悔。
他人事ではありません。見に覚えがあるので刺さるというか。
ただこういう話は得てして一方的な視点での話となることも多いのも確か。
コレクター型の人って高額なアイテムを買っちゃったり、部屋を占有する、場合によっては家族を放ったらかしにすることもありますから。
最初に話したSNSでバズった話。「プラモデルを処分された」というツイートで大きく注目を集めたわけなんですが、その方の過去のツイートが掘られるにつれて家族を蔑ろにしてきた行動がどんどん明るみになり……
いわば溜まりに溜まった末、ある意味で家族の反旗だったということが分かったわけです。
もっとも勝手に所有物を処分してしまうのは(法的な面を除外しても)決して許されることではありません。が、同時にコレクターとしてもそこは胸に手を当てて自省する機会ではないのかなーとは思うんです。自衛のためにもね。
コレクターの自衛策
で、話は変わって捨てられにくくする方法があります。
隠すとかロッカールームに移動するとか物理的なものは別にして、です。
答えを先に言っちゃうと「収益」を産めばいいんです。あ。怪しい話しちゃうので最後まで聞いてね。いやホントに。「副業!」とか「月〇〇万儲かる方法はこちら!」なんて悪質な情報商材屋みたいな事は書きませんのでご安心ください。
要するに仕事としての側面を持つことができれば、家族としてもある程度は理解してくれるようになるんです。金の卵を産むニワトリは捨てられないのと同じ。
もちろん出た利益は家族へ還元しましょう。感謝の言葉を忘れずに。新しい収集品買うのに使っちゃダメよ。
方法は簡単。図鑑サイトを作る
ってことでその方法です。
まず前提として。あなたが持っているコレクションは非常に素晴らしく、また人に自慢できるものも多数含まれていると思います。
レアアイテムとしてだけでなく、資料的価値や研究成果。そしてあなた自身の蓄積してきた知識があるはずです。
自慢できるもの、ゼッタイありますよね?語りたいこと、山ほどありますよね?
ってことでそれらをデータベース、カタログ、図鑑にしちゃいましょう。ブログで。WEBサイトで。
具体例で言えば図鑑系サイトがイメージしやすいかも。
例えば有名なYahoo動物図鑑。
動物それぞれの個別ページがあって、開くと写真とかんたんな説明や分類(カテゴリ)などが記載されているというね。
これをご自身のコレクションに置き換えてみてもらえると完成予想図が出来上がると思います。
「IT苦手やねん……」と思って二の足を踏みそうですが大丈夫。今の無料ブログってかなり親切になっています。
私の場合は
あと私の例で言えば、この「ペパるネット」がまさにデータベース型サイトとなります。
構造としては非常に簡単で、
- 鉄道車両1種につき1ページ
- カテゴリは「種別」と「地域」
- 鉄道車両ごとに細かいデータをタグ(ラベル)付け
これだけ。
あとサブサイトですがナフマ(旧:ナーフマーケット)も。こちらは玩具系。
どちらも1アイテムで1ページという構成にしています。管理が簡単ですからね。
ちなみに有料サーバー使っていますが、最初は無料ブログで十分です。
というか私も無料ブログでいろいろ試してきた上で引っ越ししています。
とりあえず無料でブログやろう
基本的な流れとしては簡単で。
- コレクションの画像を撮る
- それに関連する説明文とタグ(カテゴリ分け)を準備する
- 広告(アドセンスやアマゾン、楽天など)掲載する
これだけ。
例えば100個のコレクションがある場合には最低でも100記事が用意できるわけです。しかもオリジナルの、一次情報の、そして「収集家・専門家」として権威性を担保できる記事が。
インターネット上では「持っていないのにレビュー記事」って多いじゃないですか。
「〇〇オススメ100選!(ドヤッ」みたいな。
いや、それオススメできないし……というか製造中止で売ってないし……とか。特に自分が興味ある分野だとこういうモヤモヤ感、あると思います。悪質なものだとランキングがアフィリエイト報酬順だったり、いっそステマだったりしますしね。
そんなモヤモヤって皆さん感じているはずなんですよ。そういうとき、専門家であるあなたが書く記事や写真って凄く頼れる存在になるんです。特に入門者、初心者さんにとっては。
SNSはサブ的に
TwitterやインスタのようなSNS、あるいはnoteのようなクラウド型の記事サービスはどうしてもトレンド重視になりがちですので、コレクションを深く見て欲しいという場合にはあまり向きません。
例えば昨年に書いたツイートや、インスタに上げた写真が今も見られているか?というと……。
もちろん併用するのは大きな効果があります。新着通知代わりに使いましょう。
サイト開設までの手順
1.ブログサービスに登録する
ブログについてはとりあえずGoogleのBloggerがいいんじゃないですかね。無料ですし。
有料サーバーとかは慣れてくればでOK。設定でつまずく人が多いので最初は避けましょう。将来的に考えていけばいいですしね。
最初やるならこのGoogleの無料ブログサービス「Blogger」とか良いんじゃないでしょうか。広告貼付けも可。
ちなみに私はFC2ブログで1200記事くらい書いてからの独自ドメインへの移転でした。
当時はアドセンス広告がOKでしたけども、最近のポリシー変更でNGになったようなのでFC2は止めときましょう。
あ、悪い人たちは紹介料目当てで高額なテーマや有料サーバーなんかを買わせようと推してくるので無視で。あとは個別コンサルなんかもご注意を。
同様に有料オンラインサロンもお金の無駄です。あれは初心者狩り場です。
※サイト名は大事
ブログの名前は最初にある程度は固定しておいた方が良いです。サイト名で検索される人が結構多いです。屋号や店名と同じものですからね。
ですので混同されにくいようなものにしましょう。
NGな例
「〇〇日記」「世界のおもしろニュース」「■■まとめ」「△△△△(一般的な英単語)」とか。
これ、私が初心者時代にやらかした例です。当たり前ですが埋もれてしまうんですよね。例えば「鉄道日記」ってサイトタイトルを付けたとして……あなたのサイトを一発で検索して見つけることが出来るのか、と。
あと同じ理由で英語だけのタイトルも避けた方が良いです(多言語サイトにするなら別)。
とはいえ、長く運営していくのですからやはり自分が気に入った名前にしましょう。
単語で駄目なら二語や略語でもアリかも。前述の例だと「ペーパークラフト鉄道日記」とか。
決まったら検索してみて度同じカテゴリ、ジャンル内で「被ってないか」もチェックを。
※カテゴリも大事
多くの記事を作る前提ですので、カテゴリというか分類は大事です。「カテゴリ」は訪問してきた人が一覧的にコレクションを見るため、探すための陳列棚だと思ってください。
ですので棚が巨大で広大すぎると(入れ込む記事数が多いと)探しにくくなってしまいます。適度に小分けしたほうが便利といえば便利です。
幸いにもブログ記事はデジタルなので複数のカテゴリ(陳列棚)に置くのもアリです。
例えばトマトや大根は「野菜」に。リンゴやブドウは「果物」に。
メロンやスイカは「野菜」……だけど、「果物」というイメージも強いので両方に設定する、とか。
とはいえ、いきなり細かく考え過ぎても滞るだけなので、ザックリいきましょう。あとで追加も修正もできます。
2.コレクションを整理する・写真を撮って記事を書く
型枠が出来たらアイテムの写真を撮りましょう。気合を入れるなら撮影ボックスあるとキレイに、そして楽に撮れます。私も使用しています。
とはいえ、そこまでは……て場合は100円ショップなどで無地のテーブルクロスや画用紙、模造紙を買ってきて、それを敷くだけでも十分です。
写真はスマホでもOK。
写真を取る場合ですが、自分のハンドルネームやサイト名をメモ紙に書いて一緒に写すというコツもあります。
画像の盗用が防げますし、また自分が撮ったものだという証明にもなります。加工用にメモ紙の有り無しで2回撮っておきましょう。
と同時に写真を撮ったらデータ整理します。ExcelやGoogleスプレッドシートなんかがオススメ。
さっき撮ったアイテムの名前やカテゴリーは必須として、あとは発売や発刊された年、価格などを記入していきましょう。空欄でももちろんOK。
いわゆる目録として作っていくとコレクションの穴も分かりますし、あと重複購入も避けられます。
準備完了!記事を書こう!
写真が出来たらアップロードして、あとはアイテムの説明文というかレビューを書いていきます。
アツい想いでもOKというか、むしろ自分の味を出しましょう。
記事はAI使えばいいじゃん?と思いがちですが、せっかくオリジナルの写真を用意しているのですからその個性を打ち消すことになります。本文には使用しないほうが良いです。
アイテム記事の書き方
当方、専門のライターでもないのであくまで我流です。でも今のAI全盛の時期だからこそ、こういう素人さが良いんじゃないかなとか思うので皆さんも「自己流」でやっちゃいましょう。
ブログは自由です。
ただここは押さえといた方がいいポイントはあるのでいかに列記していきます。
1、アイテムの簡単な説明
ユーザーが最初に見る文章となります。詳細なスペックは省略して簡潔に。商品説明をコピペはゼッタイNG。
コレクターからして真っ先に知りたい部分を簡単に書きましょう。
例えば玩具であればどのシリーズで、何年に発売されたのか、電動なのかどうか…とか。
2、いかにアイテムが素晴らしいものか書く
著者にとって自分のコレクションを自慢する部分になります。
素晴らしい部分やどうやって手に入ったか、などをつらつらと書いていきます。
文章苦手……って場合は100~140文字(Twitter基準)を目指しましょう。
3、可能なら各部の説明
ここからはまさにコレクターの本領発揮です。先程撮ったいろんな角度や細部の写真に対して1~2行くらいの説明を入れていきましょう。
4、可能ならオススメか否かを書く
最後の締め文であり、広告に繋がる部分になります。
おそらくそのサイトを見に来た人ってあなたが集めているコレクションに興味がある人がほとんどです。そしてその中には「凄く欲しがっている人」もいるわけです。
なので背中を押してあげましょう。「ものすごくいいぞ!」と。
と同時にオススメできない駄目な部分を的確に記述しておきましょう。そこはコレクターとしての「鑑定眼と専門知識」の見せ所です。
中には「買わない理由」を探している人もいるわけですからね。案外とオススメできない部分に納得した人も購入に踏み切るかもしれません。
注意:罵詈雑言はゼッタイにNG
もちろん買ってはいけないものもあるはずです。あなたにとっては後悔するようなアイテムだったりすることもあるんですが、絶対にイメージを毀損するような文章や写真は使わないようにしましょう。
そのアイテムが好きな人も当然いるわけですからね。その人がボロクソに書かれたサイトを見たら……それは悲しいものです。
広告を貼ろう
記事数がある程度できたらアマゾンや楽天のアフィリエイトに申し込みましょう。あとアドセンスも。
- アマゾンや楽天は「リンクを辿って購入につながると紹介料がもらえる」
- アドセンスは「広告を表示した回数、クリックした回数で広告費がもらえる」
という感じで併存できます。
どの段階で申し込むかは諸説ありますが、30記事くらい出来たら十分じゃないかな?とは思います。記事数が少ない、内容が極めて薄いorオリジナリティがない場合は審査落ちします。
自分のコレクションを使う分にはコンテンツ量については心配無用。カテゴリ1個分が出来てからでも良いかと。
最初は0、0、0。収集生活と同じ、長期の継続を
ぶっちゃけ最初は見に来てくれる人は0人です。収益も0。反応も0。
諦めてください。達観してください。サイト運営ってそういうもんなんです。不労所得に夢見て消える人が大半なのはこのためなんです。
SNS使って近道はあるかもしれませんけども、いきなり素人でバズってウハウハ(死語)とか無理ゲーです。
でも、だからこそ継続でいる人ってものすごく強いんですよね。大多数が脱落する中で残れるってことなんですから。
個人的にはコレクター型の人ってブログに向いてると思うんですよね。自己完結してるというか。
例えばズラッと並んだ自分のコレクション(記事)にニヤニヤしちゃう人は間違いなくブログ継続に向いています。
そして幸運なことに。記事数が増えるほどに検索される回数も増え、訪問者も増え、コメントもらえたり広告収益も発生したりしてきます。
だって、コレクションの目録作るだけで収益が発生するんですよ?凄くないですか??
またこういったコレクター系サイトは腐りにくいというのが非常に大きな強みになります。言い方は悪いですが放置しておいても良いんですから。
結論:片付けを兼ねて動こう
ここまで書いて何ですが、「積んで」しまったコレクションの山を崩していくのは非常に大きな労力というか気力が必要です。
でも、家族にとってもその「積んだ山」は大きな負担というかストレスの種になっていることもあるんです。明日にもなにかの不満が爆発して処分されてしまうかもしれませんし、もっと外的な要因……昨今続いている大型地震などの”災害”があなたの居住地でも発生するかもしれません。
それらの災害によって全てが消失したとしても、オンライン上でデジタルデータだけでも残しておけば、あなたが集めたコレクションはいつまでも残ることとなります。もしかするとそこで通じた仲間から励ましや、あるいは次の収集に向けた道筋を得られるかもしれません。
ってことで動きましょう。明日ではなく、今日から。
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