ペパクラデザイナー泣かせ
あくまで組み立てる必要があるペーパークラフトにおいて、設計者泣かせの形状というのが多数あります。一番有名?なのが球体ですね。球体に近づけたければ細かく分割する必要がありますし、逆にそうなると組み立てが非常に難しくなるという。バランスが難しいモノの一つでもあります。
また設計者、ペパクラ作家さんそれぞれにも得手不得手なんかもあります。私は実はこのE4系が非常に苦手でして、過去に何度も破棄しては作り直しています。作り直しを含めれば今回のはバージョン10くらい?
1/72スケール JR東日本 E4系 新幹線 「MAX」
1/72サイズの大型モデルになります。全長34㎝くらい。2階建の新幹線ですので高さ方向もビッグです。
大きいサイズということで設計に余裕ができたのが大きいですね。なお、CADや3DCGは使用していません。使ったのは定規とコンパス。非常にアナログな方法で設計しています。
ちなみに1/120スケールの古いバージョンはこちら。つくりやすさを考えねばならないため、どうしてもこういう簡易形状になってしまっています。
車体の曲面と運転席の曲面、それぞれの交わりで生じる新しい曲面…。この独特の形状の再現には非常に苦労いたしました。何しろペーパークラフトとして、子供でも組み立てやすいものとして作らないとダメですからね。そういった制約がありましたので設計の難しさは筆舌に尽くしたいほど…というのは大げさですけれども、何度もブン投げてあきらめた思い出があります。
薄めの用紙を使ったので屋根上がやや凹んでしまいました。でも紙製ですので裏面から厚紙を貼って補強してあげれば十分に修復できます。
あと制作時に知ったのですが連結面の床下にクーラーの室外機のようなファンがあるんですね。なんの機械でしょうか。
できるだけ分厚い紙を使うことをお勧めします。特に大柄な車両であればなおさらです。
接着ミスで台車がやや奥まってしまいました。
2階建ての構造だけあって非常にゆったりとした車体が魅力的ですね。旧塗装版ですので側面の帯は黄色です。車両限界近いサイズですので屋根上はフラットな形状です。
「低い新幹線」ということで500系との比較。かたや速さを追い求めた「サラブレッド」。かたや定員数を追い求めた大型馬「ペルジアン」というところでしょうか。
横に並べると結構違います。もっとも、精密に設計したものではないので多少は誇張されております。
設計は難しかったですが組み立てはとても簡単。慣れれば30分くらいで1両作れます。
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