新幹線開業から60年!弾丸列車からリニアまで……

新幹線が開業して60年。まさに日本の成長とともに歩んできた交通システムですよね。

インフラとしてだけでなく、子ども達も大好きな新幹線。
その歴史を非常に簡単に(ペーパークラフトを紹介しながら)まとめてみました。

  1. 1960年代の新幹線車両開発
  2. 1970年代の新路線の建設と車両開発
  3. 1980年代の新路線の建設と車両開発
  4. 1990年代の新幹線は
  5. 2000年代の新幹線は
  6. 2010年代の新路線の建設と車両開発
  7. 2020年代の新路線の建設と車両開発
  8. 2030年代に向けた新路線の建設と車両開発
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1960年代の新幹線車両開発

「弾丸列車計画」からの継承

新幹線の構想は、1930年代の「弾丸列車計画」にさかのぼります。この計画は第二次世界大戦により中断されましたが、その一部は後の新幹線建設に活用されました。

>>鉄道省 HC51形 「弾丸列車」

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1938年に鉄道省が立案した「弾丸列車」計画で設計された上記機関車です。新線を最高時速120km/hで走行するとされていました。ただし計画が中断となったことで製造はされませんでした。もちろん実車は存在せず、あくまで図面のみですが。

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ただ計画はずっと生き続けていまして、例えば、東海道新幹線の用地の一部はこの計画時に買収されたものでした。

 

1960年代の新幹線の開発と建設

1959年4月20日、新丹那トンネル熱海口で東海道新幹線の起工式が行われ、世界に類を見ない最高速度210km/hの高速鉄道建設が始まりました。
この開発では、在来線の高速化で培われた技術を結集し、200km/hの壁を破る高速鉄道の「新幹線システム」が完成しました。

車両としては1962年6月、試作車の1000形A編成とB編成が完成しました。これらの車両は、鴨宮付近に設置されたモデル線で走行試験を繰り返し行い、実用化に向けた改良が進められました。

国鉄 1000形 新幹線試験車 A編成

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国鉄が1962年に製造した試験用車両です。東海道新幹線の開業を控えて様々な走行試験、すれ違い走行などのテストが行われました。

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0系の誕生

1964年10月1日、東京オリンピック開催の10日前に、東海道新幹線が開業しました。この時に登場したのが、世界初の高速鉄道専用車両である0系新幹線電車でした。

>>国鉄 0系 新幹線 大窓車

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国鉄が開発し1964年に登場した新幹線車両がこの0系になります。世界初となる200km/h超の営業運転速度を誇っていました。

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0系の特徴は以下の通り

  • 丸みを帯びた流線型の先頭デザイン(飛行機の機首を参考)
  • 青と白の斬新な塗装(たばこ「ハイライト」のパッケージがヒント)
  • 最高速度210km/hでの営業運転(世界初)
  • 当初は12両編成、後に16両編成に増強

0系は、その後の新幹線車両の基礎を作った重要な車両となりました。

 

新幹線初期の運用

開業時、東京〜新大阪間の所要時間は超特急「ひかり」が4時間、各駅停車の特急「こだま」が5時間でした。1965年11月1日の改正で、当初の目標であった「ひかり」3時間10分、「こだま」4時間運転を実現しました。

>>国鉄 0系 新幹線 「新幹線記念号」

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国鉄が開発し1964年に登場した新幹線車両がこの0系になります。世界初となる200km/h超の営業運転速度を誇っていました。1979年には新幹線15周年を記念した「新幹線記念号」の装飾が施されました。

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この0系新幹線電車は、1965年に鉄道友の会のブルーリボン賞を受賞するなど、高い評価を得ました。その後も改良を重ねながら長期にわたって製造が続けられ、日本の高速鉄道技術の象徴として活躍しました。

 

1970年代の新路線の建設と車両開発

山陽新幹線の開業

1972年3月15日に山陽新幹線の新大阪~岡山間が開業し、1975年3月10日に岡山~博多間が全線開通しました。
これにより、東海道新幹線と直通運転が可能となり、東京~博多間を最短6時間56分で結ぶようになりました。

 

0系の改良と増備

1970年代は、0系新幹線電車の改良と増備が続きました。当初12両編成だった0系は、1970年以降16両編成が原則となりました。また、窓の小型化やリクライニングシートの導入、最高速度の引き上げ(210km/h→220km/h)などの改良が重ねられました。

特に1970年代から80年代にかけて、新幹線の技術は着実に進化しました。車体の軽量化、空力特性の改善、制御方式の進化などが図られました。例えば、制御方式は低圧タップ制御からサイリスタ位相制御、そしてVVVF制御へと進化していきました。

 

 

1980年代の新路線の建設と車両開発

東北・上越新幹線の開業

1982年6月23日に東北新幹線(大宮~盛岡間)と上越新幹線(大宮~新潟間)が同時に開業しました。
これらの路線では、雪国を走行するための新たな技術開発が必要とされました。

 

100系の登場

1985年に0系の本格的なモデルチェンジ車となる100系が登場し、翌1986年から量産化が始まりました。100系は0系よりも軽量化が図られ、より高速での走行が可能となりました。

>>JR東海 100系 新幹線 「ひかり」 G編成

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JR東海が1987年から1992年にかけて製造された新幹線車両です。グリーン車の定員増のため食堂車がグリーン車とカフェテリアに変更されています。2004年まで運用されていました。

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200系の開発

東北・上越新幹線用に200系が開発されました。200系では初めてアルミニウム車体が採用され、耐雪装備による重量増加を抑えるための工夫がなされました。

>>JR東日本 200系初期車 新幹線「とき」

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1982年に登場した東北新幹線、上越新幹線用の新幹線車両です。営業最高速度は製造時期によって異なっており、210~240km/hになります。初期車は0系に似たラウンドノーズ型の先頭形状でした。

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サービスの向上

1980年からは長距離移動に対応するため、本格的な食堂車が導入されました。また、1988年には山陽新幹線で「ウエストひかり」という特別な列車が登場し、4列シートの採用やシネマカーの連結など、サービスの向上が図られました。

これらの新路線建設と車両開発により、日本の新幹線ネットワークは拡大し、より高速で快適な移動が可能となりました。また、これらの技術革新は世界の高速鉄道開発にも影響を与え、フランスのTGVやドイツのICEなどの開発につながっていきました。

 

1990年代の新幹線は

1990年代のJR各社による新幹線開発は、ミニ新幹線の導入と整備新幹線の建設を中心に進められました。以下に主な展開をまとめます。

ミニ新幹線「山形新幹線」

1992年7月1日、JR東日本が山形新幹線(福島~山形間)を開業しました。

>>JR東日本 400系 山形新幹線「つばさ」

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1992年に導入された山形新幹線用の新幹線車両です。在来線も走行するため、車体長は20mと小柄になっています。

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これは在来線を改良して新幹線車両を直接乗り入れさせる「ミニ新幹線」方式の第1号でした。1999年12月4日には山形~新庄間が延伸開業しています。

 

 

ミニ新幹線「秋田新幹線」

1997年3月22日、JR東日本が秋田新幹線(盛岡~秋田間)を開業しました。これは山形新幹線に続く2番目のミニ新幹線でした。

>>JR東日本 E3系0番台 「こまち」

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秋田新幹線「こまち」として運用されている新幹線車両です。在来線も走行するために小柄な車体となっています。

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秋田新幹線の開業にかかる事業費は966億円で、鉄道整備基金からの無利子貸付制度を活用し、地元自治体とJR東日本の協力により実現しました。

 

北陸新幹線の建設

1997年10月1日、JR東日本が北陸新幹線(高崎~長野間)を開業しました。
これは長野オリンピックに合わせて建設されたもので、当初は「長野新幹線」と呼ばれていました。

>>JR東日本 E1系1次車 新幹線 「MAX」 旧塗装

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1994~1995年にかけてJR東日本が製造した2階建て新幹線です。編成されるすべての車両が2階建車両となっています。

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九州新幹線

1998年に九州新幹線(鹿児島ルート)の建設が着工されました。
この路線は2004年3月13日に新八代~鹿児島中央間が部分開業し、その後2011年3月12日に全線開業しています。

>>JR九州 800系 新幹線 「つばめ」 旧ロゴ

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JR九州初の新幹線車両で、博多~鹿児島中央駅間を走っています。営業最高速度は260km/hです。鉄道デザイナーである水戸岡鋭治氏が手掛けたことでも有名です。

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1990年代の技術開発は?

1990年代は新幹線の高速化も進みました。1990年に上越新幹線で275km/hでの運転が開始され(現在は240km/h)、1992年には東北新幹線で275km/h、東海道新幹線で270km/hの運転が始まりました。

また、1997年にはリニア山梨実験線で531km/h(有人走行)、550km/h(無人走行)を達成するなど、将来のリニア新幹線に向けた技術開発も進められました。

1990年代は新型車両の開発も活発に行われました。JR東日本は東北・上越新幹線用にE1系(1994年)やE2系(1997年)を、JR西日本は山陽新幹線用に500系(1997年)を開発しました。

>>JR東日本 E2系0番台 新幹線 J編成

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「こまち」と併結運用のため、1997年に運転を開始したE2系新幹線です。E2’系やJ編成と呼ばれるグループです。「あさま」「やまびこ」「はやて」などで運用されています。

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これらの新型車両は、より高速で快適な移動を実現するとともに、省エネルギー化や騒音低減などの環境対策も進められました。 この時期の新幹線開発は、既存の在来線を活用したミニ新幹線の導入と、新規路線建設による整備新幹線の拡大が並行して進められ、日本の高速鉄道ネットワークが大きく拡充されました。同時に、車両や運行システムの技術革新により、さらなる高速化と安全性・快適性の向上が図られました。

 

2000年代の新幹線は

2000年代の新幹線開発と建設は、整備新幹線計画の進展と新技術の導入により大きく進展しました。以下に、この時期の主な出来事と特徴をまとめます。

新路線の開業とコスト

2000年代は複数の新幹線路線が開業しました:

      • 2002年12月1日:東北新幹線 盛岡~八戸間開業
      • 2004年3月13日:九州新幹線(鹿児島ルート) 新八代~鹿児島中央間開業

    これらの開業により、日本の高速鉄道ネットワークがさらに拡大しました。

一方で建設コストの増大も問題視されるように。例えば2000年以降に開業した新幹線の建設コストは、路線によって大きく異なりました。

    • 北海道新幹線(新青森~新函館北斗間):約34.9億円/km
    • 東北新幹線(八戸~新青森間):約53.9億円/km
    • 北陸新幹線(長野~金沢間):約71.6億円/km
    • 九州新幹線(新八代~鹿児島中央間):約48.6億円/km

参考:https://www8.cao.go.jp/okinawa/6/67_r5houkokusyo_3-6.pdf

これらのコストの差は、地形条件や駅の規模、平均駅間距離などの要因によるものですけれども、膨大な費用は度々政治の場でも議論の的に。

 

高速化への取り組みと新車両

2000年代は新幹線の更なる高速化が進められました。

    • 2002年:東北新幹線で275 km/hでの運転開始
    • 2011年:東北新幹線で300 km/hでの運転開始

車両としてはE2系、E3系、E4系がそれぞれ改良や増備が進められた年代でもあります。

 

新路線についても着工開始や計画の具体化もしました。

  • 北海道新幹線の建設継続
  • 北陸新幹線の延伸計画
  • リニア中央新幹線の計画進展

特に、JR東海によるリニア中央新幹線計画は、超電導磁気浮上方式を採用し、東京~大阪間を1時間で結ぶ構想として注目を集めました。まさに「夢の超特急」としてですね。

 

2010年代の新路線の建設と車両開発

で、皆さん記憶にも新しい2010年代。

東北新幹線の全線開業

2010年12月4日、八戸駅から新青森駅まで延伸し全線開業しました。
これにより、東京駅から新青森駅までの所要時間が大幅に短縮されました。

>>JR東日本 E5系 新幹線 「はやぶさ」

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2011年に登場した東北新幹線用の車両で、最高時速は320km/hになります。E2系の後継車両として「なすの」「やまびこ」等としても運転されています。

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また2013年ごろからは東北新幹線の一部区間で段階的に最高速度320km/hでの運転が実施されました。
これにより、東京駅-秋田駅間の所要時間が平均15分程度短縮され、2014年3月15日のダイヤ改正では全ての定期列車が3時間台、最速列車が3時間37分で運行されるようになりました。

 

九州新幹線(鹿児島ルート)

2011年3月12日、博多駅から鹿児島中央駅までの全線が開業しました。

>>JR九州 N700系 新幹線 「さくら」「みずほ」

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2011年のJR九州全線開通にあわせて投入された新幹線です。山陽・九州新幹線直通運転用として運用されています。陶磁器の青磁をイメージした塗装となっています。

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北陸新幹線

2015年3月14日、長野駅から金沢駅まで延伸開業しました。

>>JR西日本 W7系 新幹線

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北陸新幹線開業とともに導入された新幹線車両です。運転最高速度は260km/h。「かがやき」以外にも「はくたか」「つるぎ」「あさま」に充当されています。JR西、JR東の車両はほぼ同一です。

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北海道新幹線

2016年3月26日、新青森駅から新函館北斗駅まで開業しました。

>>JR北海道 H5系新幹線 「はやぶさ」「やまびこ」

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2014年に落成した北海道新幹線向けの車両です。JR東日本のE5系と同一設計となっています。最高時速は320km/h。

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新幹線ネットワークが非常に拡充した年代と言えますよね。

それにともない新型車両の導入も進んでいます。速さだけではなく安全面や信頼性、環境性能などが特に進歩したといえるでしょうか。

 

車両としてはN700系の進化

2013年2月8日から、N700系の改良型であるN700A(1000番台)が営業運転を開始しました。
その後、既存のN700系の改造も進み、N700Aタイプとして運用されるようになりました。

>>JR東海 N700A系 新幹線 「のぞみ」

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2012年8月、700系新幹線の更新のため導入されたN700系の改良車です。通称「N700A」。乗り心地や環境性能、整備性など様々な面で改良されており、また自動運転機能も採用されています。

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E5系・E6系の導入

東北新幹線では、E5系「はやぶさ」が2011年3月から、E6系「スーパーこまち」が2013年3月から運転を開始しました。これにより、最高速度が320km/hに引き上げられ、東京-秋田間の所要時間が大幅に短縮されました。

>>JR東日本 E6系 新幹線 「こまち」

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盛岡~秋田駅間を結ぶ秋田新幹線用の車両です。最高速度320km/hの営業運転実現のために開発されました。

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新幹線計画の進展

路線計画としては次の3路線が正式に認可、または着工となりました。

  1. 北海道新幹線:新函館北斗駅-札幌駅間
  2. 北陸新幹線:金沢駅-敦賀駅間
  3. 九州新幹線(西九州ルート):武雄温泉駅-長崎駅間

これらの区間は、それぞれ2035年度、2024年度、2022年度の完成を目指して建設が進められることになりました。
日本を大きく横断する「幹線」としてだけでなく、大都市間輸送、各地方都市への利便性を目指した鉄道ネットワーク構築が進められたいえるでしょうか。

 

2020年代の新路線の建設と車両開発

2020年から2024年にかけての新幹線開発と開業については以下のとおり。

新路線の開業

西九州新幹線 2022年9月23日に長崎~武雄温泉間が開業しました。

>>JR九州 N700S系 新幹線 「かもめ」

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2022年、九州新幹線で運行が予定される「かもめ」用の新型車両です。デザインは水戸岡鋭治氏。「かもめ」は門司港~長崎駅間を結ぶ列車名として使用されていますが、こちらは「リレーかもめ」として存続する予定です。

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北陸新幹線延伸 2024年3月16日に金沢~敦賀間が開業しました。東京から敦賀までの直通列車「かがやき」「はくたか」が1日14往復運行されています。

>>JR東日本 E7系 新幹線「かがやき」

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北陸新幹線開業とともに導入された新幹線車両です。運転最高速度は260km/h。「かがやき」以外にも「はくたか」「つるぎ」「あさま」に充当されています。JR西、JR東の車両はほぼ同一です。

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2020年からの新型車両の開発

N700S 2020年7月1日に東海道新幹線で営業運転を開始しました。N700系以来13年ぶりのフルモデルチェンジで、さらなる安全性、安定性、環境性能、快適性を追求しています。

>>JR東海 N700S系 新幹線 「のぞみ」

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2020年7月から営業運転が開始されたN700系の後継車両です。2019年には試験運転として362km/hの速度を達成しています。海外輸出を考慮し、12両や8両といった編成も可能となっています。

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試験車両としてはALFA-X(E956形式)も登場、試験が続けられています。2022年度からは耐久性確認や自動運転に向けた基礎研究のための試験走行を行っています

>>JR東日本 E956形 「ALFA-X」高速運転試験電車

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新型新幹線車両に向けたデータ収集のため、2019年5月に落成した新幹線技術試験車両です。大きく伸びたノーズ部分が特徴的で、1号車と10号車は異なるデザインとなっています。屋根上には空力フラップがあったり、データ取りのために両端の先頭車の形状が異なっています。

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ALFA-Xの開発コンセプトは「さらなる安全性・安定性の追求 – 快適性の向上 – 環境性能の向上 – メンテナンスの革新」など。
営業運転360km/hを目指して最高で400km/hでの試験走行も行われ、そのための先頭車両の形状比較や低騒音パンタグラフの試験も行われています。

試験データは2030年開業予定の北海道新幹線(札幌延伸)に向けた新型車両に生かされるとのこと。

 

2030年代に向けた新路線の建設と車両開発

2030年代以降の新幹線開発と計画について、主要な取り組みをまとめます。

自動運転技術の導入

「高齢化」と「働き手の不足」という難題に向かうべく、各社とも様々な取り組みを行っています。

JR西日本の取り組み

JR西日本は、2030年代を目標に山陽新幹線で自動運転技術(GOA2)を導入する計画を発表しています。

  • 運転士の業務負担軽減
  • 駅発着時の安全性向上
  • 省エネルギー効果

が期待されています。

参考:https://www.westjr.co.jp/press/article/2024/09/page_26118.html

JR東日本の計画

JR東日本も上越新幹線での自動運転導入を計画しており、2028年度にGOA2、2029年度には回送列車でのドライバレス運転(GOA4)の実現を目指しています。

参考:https://www.jreast.co.jp/press/2024/20240910_ho03.pdf

整備新幹線の延伸計画も課題は山積

リニア中央新幹線の開業が2034年以降になると決定

当初2027年に予定されていたリニア中央新幹線の開業は延期されることが決定しました。
JR東海は、静岡県での工事に10年程度かかるとしており、仮に今すぐ着工できたとしても開業は2034年以降になる見込みです。

とはいえ工事の進捗も遅れており、一部の工事では完成時期が大幅に遅れる見通しが示されています。つまり開業がもっと後にずれ込む可能性も。

  • 山梨県駅と長野県飯田市の「座光寺高架橋」の完成が2031年の見通し
  • 長野県大鹿村でのトンネル工事完了が2030年夏ごろの見通し(当初計画より4年近く遅延)

参考:リニア中央新幹線 一部工事で完成が2031年の見通しを公表

>>JR東海 L0系 初期車 リニアモーターカー

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JR東海が2027年開業を予定している中央新幹線用車両です。浮上式超電導リニアモーターカーとなっており、最高時速は500km/hとなっています。

■詳細はこちら

 

北海道新幹線

新函館北斗駅から札幌駅までの延伸工事が進行中で、2035年度の完成を目指しています。当初2030年度の開業予定でしたが、こちらも様々な事情により大幅な遅れが発生しています。

 

北陸新幹線

金沢駅から敦賀駅までの延伸が2024年3月16日に開業予定です。ただそこから先のルートについては2024年時点でまさに紛糾している状態。
(一応、ルート案自体は決まりましたけれども)

 

2030年。果たして鉄道はどのように進歩して、どのような姿でいるんでしょうか。
人口減という社会問題を抱える中でですが、願わくば鉄道大国日本として、世界に誇れる新幹線として活躍してくれればいいなーなんて思ったりしています。

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