トラブル多発……2024年に発生した熊本市電の事故・トラブルまとめ

2024年7月26日には熊本市電の田崎橋〜二本木口電停間で脱線事故が発生しました。

ただ熊本市電、2024年に入ってから、多数の事故やトラブルが発生しています。実際に今回の事故は国交省も「重大アクシデント」に指定するなど、調査に乗り出しているとのこと。

以下にこれらの事故やトラブルをリストアップします。

 

スポンサーリンク

2024年に発生した熊本市電の事故・トラブル

1月5日 ドア開け走行

熊本市中央区大江の交通局前電停を出発した市電が、乗車ドアが開いたまま味噌天神前電停に向けて約90メートル走行した。乗客11人にけがはなかった。

2月23日  ドア開け走行

走行中にドアが2度にわたり開いた。安全装置が作動して停止。

【重大インシデント】熊本市電 走行中に2回ドアが開く 1月もドア開いたまま走行|KKT NEWS NNN
2月23日、熊本市電の車両が走行中に2回にわたり乗車ドアが開き、安全装置が作動して停止していたことが分かりました。国の運輸安全委員会は重大インシデントに認定し、調査を行う予定です。熊本市電をめぐっては、1月にもドアが開いたまま走行し、安全装置も作動しなかったとして重大インシデントに認定されています。

 

3月8日 連結棒外れ走行

故障した車両を別車両で押して移動した際、連結棒が外れた

 

5月2日 信号見落とし

市電が赤信号を見落として電停に進入した

トラブル続発の熊本市電 安全揺るがす人手不足 残業増加も一因 | 毎日新聞
熊本市の路面電車・熊本市電で、2024年初めからドアを開けたままの走行や「信号無視」などの運行トラブルが相次ぎ、26日には脱線事故まで発生した。「市民の足」として長年親しまれてきた市電の信頼を揺るがしている背景に何があるのか。【中村敦茂】

5月13日 信号見落とし

別の電停でも赤信号を見落とした

トラブル続発の熊本市電 安全揺るがす人手不足 残業増加も一因 | 毎日新聞
熊本市の路面電車・熊本市電で、2024年初めからドアを開けたままの走行や「信号無視」などの運行トラブルが相次ぎ、26日には脱線事故まで発生した。「市民の足」として長年親しまれてきた市電の信頼を揺るがしている背景に何があるのか。【中村敦茂】

 

7月1日 信号無視

熊本市中央区の九品寺交差点で、市電が赤信号を無視して交差点に進入した。乗客約40人にけがはなかった

 

5月23日 信号見落とし

 熊本市交通局は、走行中にドアが開くなどのインシデントが相次いでいることを受けて、再発防止策を協議する検証委員会の初会合を開いた。

「走行中にドアが開く」「信号見落とし」…運行トラブル相次ぐ熊本市電(路面電車)  再発防止に向け検証委が協議開始 | 熊本のニュース|RKK熊本放送 (1ページ)
走行中にドアが開くなど、今年(2024年)に入り熊本市電でインシデントが相次いでいます。これを受けて、熊本市交通局は5月23日、再発防止策などを協議する検証委員会の初会合を開きました。この委員会は、熊本市… (1ページ)
「薬のためかボーっとしていた」熊本市電が赤信号無視して交差点に進入 2024年に入りトラブル続きで8件目|FNNプライムオンライン
またしても熊本市電で運行トラブルが発生した。熊本市交通局は7月1日夜に市電が赤信号を無視して交差点に進入するトラブルが起きたと発表しました。2024年に入り8件目でだ。熊本市交通局は会見を開き「交通局として重く受けとめています。大変申し訳ありませんでした」と陳謝した。熊本市交通局によると、7月1日午後10時すぎ、熊本市中央区の九品寺交差点で、健軍町方面行きの市電が赤信号を無視して交差点に進入。その...

7月26日 脱線事故

田崎橋〜二本木口電停間で発生した脱線事故。車両はレールから約10センチ横にずれて脱線し、そのまま4.7メートル進んだ。乗客2人と乗務員2人にけがはなかった。

熊本市電できょう脱線事故 ことしに入り9件のトラブル発生 | NHK
【NHK】ことしに入ってトラブルが相次いでいる熊本市電で、26日、乗客を乗せた車両が脱線する事故が起きました。熊本市電ではことしに…

 

これらの事故やトラブルは、熊本市電の運行に重大な影響を与えており、市交通局は再発防止策の検討を進めています。

 

トラブル続発の原因は

これらのトラブル、事故についてはそれぞれ調査が行われており、例えば

原因が特定されたトラブル

  • 1月5日ドア開け走行→ドアのロック機構の故障
  • 2月の走行中のドア開閉→ドアのセンサーの誤作動
  • 3月の連結棒外れ走行→連結作業時の確認不足
  • 5月2日信号見落とし→運転士の注意力の低下および人手不足による過労
  • 5月13日信号見落とし→運転士の注意力の低下および人手不足による過労
  • 7月1日の信号無視→運転士の過労(投薬の影響)

現在調査中のもの

  • 7月26日の脱線事故

これらのトラブルの原因究明と再発防止策については、外部の有識者による検証委員会が設置され、調査が進められています。

 

そもそも原因の根は深いはず

単純に職員の不注意だとか教育不足だけでここまでトラブルが多発するというのはちょっと考えられません。

報道にもありましたが、特に「過労」については指摘されているようです。

  • 人がいない(人手不足&業務集中で過労)
  • 熟練技術者もいない(合理化で配置転換、リストラ含む)
  • お金もない(設備が古い、給与安い、人が辞める)

で、負のスパイラル化というのは皆さんも当てはまる、もしくは思い浮かぶものはあるのではないでしょうか。
ただ、こういった「負のスパイラル」は熊本市電だけではなく、他の鉄道事業者……もっといえば他業種でも問題化していることだったりします。

「事故許せん!責任を…」という局所的な解決でとどまらず、根本的な原因の根絶に向けて調査と改善(※建設的な)が行われると良いですね。

というか使える人は公共交通機関使って収益性を上げていけば、人も増やせて設備更新もできて、環境負荷も減ってwin-winという流れに……(安直な考えとツッコミ入りそうですが)

コメント

タイトルとURLをコピーしました